新入りによってとんだとばっちりを受けるハメになったラン。
家族の皆は子猫に夢中。
犬小屋を占拠されたばかりか、家族の愛情まで奪われました。
猫がある程度の大きさに育つまでに、
ランのあらいぐまの様な模様はほとんどなくなりました。
家族の皆はランを無視したわけでも散歩を怠ったわけでもありません。
だけど、愛情を分け合う相手は家の中。自分は外。向こうはいつも家族と一緒。自分ははたいていほっとかれる。
常に家の中から聞こえる、猫に話しかける馬鹿みたいに甘い家族の声。


この差が影響したのでしょうか。
散歩仲間には会う度に
「あらランちゃん年取った?」といわれました。
飼い主としては、そんな年でもない愛犬を老けた老けたといわれるのはちょっとムッとするところがありました。
なんだか犬に苦労させてるみたいではありませんか。心外です。
だけど、そんなふうに言われたランは今年で17歳。
今じゃこの団地じゃいちばんの長老になっちゃった。
目も真っ白だし、耳も遠いけど、散歩に行く時の足取りは相変わらずウキウキしてて軽快なのであります。元気なばぁちゃんです。
気苦労もなかったわけではないけど、愛情も環境もそんな悪くなかったってことよね

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