2003年3月

愛犬国とオオカミっ子

 

カナダではたくさんの犬と会いました。
特に私が滞在した地域が田舎ばかりだったというせいもありますが、10人中9人が犬を飼っているように思われました。たとえば顕著な例は、ある家では犬を二匹飼っていました。そこへお客さんが3人やってきます。3人が犬を連れて来ます。そのうち一人は犬を2匹連れて来ました。この場合人間が4人で、犬が6匹です。犬を跨ぎながらの移動です。もちろんソファーを分捕っている犬もいます。
ゴールデンレトリバーは日本と同じく人気の犬種で私がカナダで接した約30匹中、7匹がゴールデンでした。人気のゴールデン。大人しくもできるし、やんちゃだし、可愛くて優雅、、、でも短命なのです(しょぼん)。

わたしの最初の滞在農家で飼っていたのは2匹の犬、小さなブルーヒーラーという牧羊に適した日本ではマイナーな犬種(写真下段左)と、
オオカミとハスキーの混血犬でした。ブルーヒーラーの方はとてもお利口だけど、私を警戒しつづけ全く慣れてくれませんでした。オオカミ犬の方は、こっちはまだパピー(子犬)で恐いもの知らず、手加減知らず、好きに遊ばせておいたら、腕とか無くなりそうでした。本気で痛いので、レーキ(鉄製の熊手のような農具)であまり遊びがすぎるときは追い払いながら農作業をしてました。といいつつも一人で石拾いとか草むしりとかしているときによく近くに来て座っていたりして、少なくとも私は彼をよき友と思っていました。
近くに川が流れており、そこへ舞い降りるカナダガンなんかを『無謀に』追いかけてみたり、川を渡って向こう岸の林をうろついてみたり、野生の容姿と素質は持っていても、人に飼われ、同種から何も学べないゆえの不器用さがなんだか哀れにも思えるときもありました。


『ミカ』という日本だったら女の子のような名前ですが男の子でした 。