2004年10月ごろ?

バケツの中のネズミ


朝、馬を呼ぶための餌をバケツに取りにいったときのことです。バケツの中にネズミが死んでいました。
飢えで死んだのか、寒さで死んだのか。バケツの底に残っていたトウモロコシの欠片を取りにいって、プラスチックのバケツの壁を這い上がることができずに、息絶えることになってしまったようです。
普通、ネズミの死骸はネコの取ってきたものばかりで、状態がよくありません。このバケツのネズミは誰にも触られていないため、毛並みもフワフワで、まるで生きているみたいでした。
この貴重な亡骸を急いでスケッチしました。

この小さな生き物をスケッチしながら思ったのは、命の絶え方は何も大げさなものではないのだろうということ。
野生の生き物は天敵に襲われる他には、弱ったり、飢えや寒さで死んでいくのでしょう。枯葉が枝から離れるように、静かに死んでいくのではないでしょうか。

ネズミ君のヒゲは立派です。