2010年9月21日

外国の茄子

 

さて、これはカボチャではない。カボチャの実のヘタに花のガクにあたる傘はついていないから。


これはアフリカンなすと書かれた種を蒔いて実った実だ。
今年の初夏、夫のお母さんから外国の茄子の種を送ってもらった。
日本の博物館のフランス関連の展覧会のお土産売場で売られていたものだそうだ。
種の袋の名称は「アフリカンなす」もうひとつは「なす」とだけあったけどイタリア原産種だそうなので「イタリアンなす」としよう。
夏が迫っていたので、早く発芽するよう心を込めて世話をした。
無事発芽し、畑に植え変え、八月の末には実がつき始めた。
最初に実がつき始めたのはアフリカンなすという方で、一つの株に5個6個とたくさん実った。
実が種の袋の写真のようにオレンジ色に熟したところで、待ちに待っていたとばかりに一つ取って料理してみた。
ところがこれがむちゃくちゃ苦くて固い。
湯がいて湯を捨てて料理しなおしてみてもまだ苦い。
ニガウリのような苦さだ。
ニガウリは大好きだけど、普通茄子という野菜は苦くないので、どうしても苦い茄子は受け入れることができなかった。私の脳みそは固い。脳が「茄子→苦い」「苦い→マズい」と判断するのだ。
「ニガウリ→苦い」「苦いけど→どんぶり一杯だって食べられる」なんて一貫性の無い脳みそだ。
いったいこの茄子は観賞用なのだろうかと思ってしまう。
だけど観賞用にするには枝振りは醜いし、収穫した茄子は一般の茄子同様放置しておいたらしなびてしまう。
手間ひまかけて育てた茄子だけど美味しく食べる料理法がないのでは仕方がないので、覚悟を決めて一気に引っこ抜いて穴を掘り生き埋めにした。
埋めてしまったのは、せっかく育てた可愛い株がひからびていくのを見たくないから。
アフリカンなすを葬った頃に、イタリアンなすが第一号の実をつけた。
こちらは紫色で美味しそう。米茄子よりもっと丸っこい。そして大きい。
種の袋にも「色、味、形のどれをとってもこの品種が一番といわれるほど。」と書いてあった。こっちは期待できそうだ。