2010年3月28日

タマチャンの失踪(2009年8月のできごと)

最終回

 

タマチャンがいなくなったことに落ち込み続ける事は無意味だと理屈ではわかってる。しかし、いなくなってまだ二日目。気分は深い深い沼の底。
あきらめよう。忘れよう。気持ちを切り替えるために数キロ先の街まで週末にある選挙の不在者投票に行くことにした。家から出ていく道中も地面に小さな甲羅を捜しながら・・・

鋪装された道路まできたとき、自転車のタイヤの空気が甘いのが気になりだした。このまま行ってしまおうか、戻って空気を入れようか、迷いながらしばらくノロノロ走る。
やはり空気を入れにいったん戻ることに決めて引き返した。
雑木林の脇の砂利道を納屋の手前まで戻ってきたときだ。

前方に

 

 

 

 

 

 

 

 


 

チャキーーンっと首を高らかとのばしている豆ガメが

 

 


タマチャンここは超危険でーす!!だけどここに出てきてありがと〜〜!!

自転車で出発する時はその場所にタマチャンの姿はなかった。
タイヤの空気を入れに戻らずにそのまま行ってしまったら タマチャンはまたどこかに消えてしまっただろう。
なんというジャストタイミング。神様仏様!大自然に感謝、おてんと様に感謝、タマチャンに手を出さなかった(というかタマチャンの存在に気づかなかった)ありとあらゆる有害生物に感謝。何から何まですべて、そしてチャキーンなタマチャンに感謝の気持ちを捧げたカメキチのワタクシであった。

 

足下でじーっと私を見つめているかのようなタマチャン。
信頼のアイコンタクト。のはずはなく、ただ目の前に現われた物体(私)に「でけぇな」くらいの感想を持っただけだと察する。

じーーーーーーーーーーー