2008年7月13日

側溝の小宇宙


いよいよ本格的暑さがやってきて、蝉もにぎやかに鳴き始めた。
昨年のお盆の時期はものすごい暑さで蝉が大発生。実家の庭木の幹一本につき、ちょっと見ただけで蝉が5匹も6匹も留まって鳴いていた。地面も蝉の抜け出た穴ぼこがたくさんあった。
庭に出て蝉の大合唱に囲まれると、ウワーンウワーンと響いて聞こえた。
今年は昨年ほどの大発生はないのだろう。

早起きのわりに犬の散歩にはのんびり出ていく私は、太陽がギラギラ照りつける中を汗だくになって歩く。日焼け対策で長袖のシャツを羽織っているから余計暑い。
犬と一緒に田んぼ脇の側溝の上を歩いていると、側溝のコンクリートのふたの隙間に白い渦巻きがたくさんあることに気づいた。小さなクモが側溝の隙間に巣を張り、巣の中心に渦巻き状の隠れ帯を作っているのだった。
側溝の闇を背景に、小さな渦巻きが幾層にも浮かんでいるように見えて、まるで宇宙に点在するカワイイ銀河系のようだと思った。