2007年9月

カネちゃんのこと


カネちゃんがくるようになって、もう半年がたつ。
初めてきたときから、ネコじゃないみたいにガツガツしてた。
来たばかりの頃はすごく丸々してたから、飢えてるようにも見えなかったけど、与えた食べ物はもちろん、ウチの猫の食べ残しもすべて平らげた。
カネちゃんが来たばかりの頃、私はカネちゃんを触りたくてカネちゃんの顔の前に指を出したら、指をくんくん嗅いだ後、パクッとくわえて、そしゃくしようとしたので、ビックリして指を引っ込めたことがある。
カネちゃんが 食べた後は、ブチの食べカスで散らかったお皿周りが、まるで磨き上げたようにピカピカになった。
カネちゃんがごはんを食べると、鼻の頭がヨダレでうっすら濡れて三角印が浮かび上がる。それが「食いしん坊印」みたいでおもしろい。
最初の頃は朝ご飯だけ食べに来ていたのだけど、そのうち朝ご飯と夕ご飯を食べに来るようになった。だけどご飯を食べ終わると、すぐ帰りたがって、変な声でないた後、力一杯窓を押し開けて出て行ってしまう。
カネちゃんを座布団の上にのせてみたり、ソファの上に載せたりしたけど、すぐに降りてしまう。猫のくせにカネちゃんは柔らかい所は落ち着かないのだと思った。
でも、そのうち、ご飯を食べると、畳に身を横たえて食休みしてから帰るようになった。
そのうち座布団に頭を載せて横たわるようになった。
そしてだんだん座布団との接触面が大きくなっていって、いつの間にかど真ん中でくつろぐようになった。
ウチの猫が先に座布団を占領していると、寄っていてネコ語で追い払い当たり前のように真ん中に落ち着いた。
最近では朝から夕ご飯までずっと我が家でくつろいで、夜だけどこかに行く。
たまに放たれた犬とアクシデント的に遭遇して怖い思いをすると1日くらいやってこない。だけど翌々日はやってくる。立ち直りが早い。
食いしん坊のカネちゃんはブチの分まで食べてしまうから 、ブチだけのときにコッソリと餌をあげようとするのに、どんなに音を潜めてブチに餌を与えようと試みても、いつの間にかカネちゃんが傍らに座っていて、すごくビックリさせられる。

私は家で飼っているブチのことをそれほど可愛がっていなかったのに、カネちゃんがくるようになって、二匹の違いが面白くて、ブチに今まで以上に注意を払うようになった。動物は複数で飼うと面白い。


餌の前で列をなす2人。ブチ爺さんの身分は低い。