2006年4月

1周年記念

 

おかげさまで術後1周年を迎えました。
1年前の今日手術を受けてウンウン苦しみました。
あれからの1年はとても長かった。転移の不安に怯えて一月一月がひどくゆっくり流れていました。
東京で仕事を始めて2ヶ月。時はまた速さを増してきているように感じます。
術後1周年記念のMRI検査の結果を聞く前はやはり気が重かった。
先生は検査の予約を取るときに、「おそらく大丈夫だと思いますが、もし中身が完全に壊死しちゃってたりすると、すぐ手術(リンパ節のこと)することになりますね。」
なんてことをサラサラ言うので、臆病な私はまたびびってしまいました。そして検査の結果を聞く日までは、落ち着かない気分でした。
私の舌の違和感は明確に私が手術を受けたことを物語っているけど、ひどい後遺症も痛みもありません。今後私がずっと生きながらえていくならば、手術後の肉体的痛みも精神的苦しみもどんどん薄らいで行くのだろうと思います。でもどんなに薄らぐことがあっても、経験した上でゼロではないわけだから、自分の経験した苦しみを何倍も何十倍もすれば、癌や病気で苦しんでいる人の痛みを理解することができると思うのです。
ほとんど話をしたことはないけど病院で一緒に入院していた方々が今はどうしているだろうか。元気で病気のことを全く忘れているときも、違和感を感じてドキッとするときも、ふとしたときに、あの人はどうしているだろうかと思い出します。そして自分の病気のことを祈ると同時に、その人のために祈ります。
名前も知らないたくさんのがんばっている人たちのことを思い、祈ることで、私の気持は救われています。

桜が散ってタンポポがたくさん。ピントがあってないけど、これはセイヨウタンポポではない
在来種のタンポポです。