2006年1月 輪ゴムの刑 私が日本に戻ってきたばかり、「アー二ーの起きる時間→散歩の時間」という法則が我が家では横行していました。 「アー二ー様」がルールだったのです。 日が昇るに連れて目覚めの早くなるアー二ーに合わせて、夏の早い時期は朝の5時前に犬を散歩に連れ出していたとのこと。やかましく吠え立てるアー二ーの騒音に、近所から苦情が出てしまったことがありました。 しかし、怖い怖い若主人(私)が帰ってきた以上、そんなルールはもう通じないのであ〜る。 新ルールのもとに、夏の間は6時半だった犬の散歩は、日が昇るのが遅くなるにつれ、7時になり、7時半になり、8時なんて超マイペース冬時間が適応になる日も増えました。だって寒いじゃぁありませんか・・・ ここで犬を待たせてこそ、主従関係を示せるというものです。(言い訳) かつては6時には家中に爆音をとどろかせていたアー二ー。 現在は7時くらいまでは黙って我慢しています。 7時に誰かが起きてきて、しばらくすると、もう我慢の限界とばかりに
「くぅ〜・・・」 と蚊の鳴くような声から始まります。
「ふぃ〜ん・・・」
「ふぅ〜」
「うわん!」
「うわん!うわん!」
「うわん!うわん!うわん!」
と目覚まし時計のようにボリュームを上げていき、ついには 吼える権利があるのだ!当然散歩に行く時間なのだ! と自信に満ち満ちた吼え方をします。 わからない犬ですね。主人が散歩に出る時間が散歩の時間です。
「や〜か〜ま〜し〜い〜・・・」 恐るべき、我が家の動物虐待の始まりです。 輪ゴムの刑。
それは私が編み出した「オレ様」犬に課す恐ろしい刑です。 輪ゴムで鼻を「えい。」とくくってしまう刑。 人の腕ほどもある骨をひと噛みで砕いてしまうこの犬であれば、輪ゴム程度の拘束力は屁でもないはずですが、 どういうわけかこれが彼には応えるらしいのです。 だから私が輪ゴムの刑を執行しようとすると 輪ゴムをされないよう顔を背けます。
「えい」 と巻かれると。 とさっきまでひょいひょい逃げ回っていたこの犬の動きが止まります。 この「ショックの表現」がこの犬にどう価値があるか知りませんが、 私が立ち去るまで、そのまま固まり続けます。 私が姿を消すまで固まっているので、去った振りをして直後にこっそりのぞいて見ると 「ショックの表現」はすぐオシマイにしています。 「ショックの表現」は私への抗議? 犬が動きを止めて見せるというのは何かの反射行動なのでしょうか・・・
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