2005年12月

クリスマス馬鹿


もういくつ寝るとクリスマス。
私は剥いても剥いても骨の髄まで日本人だし、クリスチャンでもありませんが、クリスマスが大好きです。
クリスマスの煌びやかな美しさの虜になったきっかけ。
それは私が幼い頃、東京へ単身赴任していた父のところへ母と会いに行ったときに、デパートで見た大きなツリーでした。
ふきぬけに立てられてキラキラ光っていたツリーを見たときの感動は今でも覚えています。
それまでツリーといえば、自宅にあったツリーしか知りませんでした。家にあったのは子供の背丈ほどのビニール製のイミテーションの木、紙製の飾り、色とりどりのラッパ型の電球が点滅するものでした。子供の私はそれでも十分嬉しくて、夜部屋を暗くして、点滅する光が壁に反射するのを眺めてはワクワクしたものでした。
現在はたくさんの飾りが輸入されて、ツリーデコレーションもバリエーション豊かになりました。

ツリーのてっぺんに飾る星は、ベツレヘムの星だそうです。キリスト誕生の時に輝いた星です。これを見つけて、羊飼いや、東方三博士がキリストを拝みにやってきます。
ツリーのてっぺんにある星がそれであったことを私は最近知りました。
最終的には惨い最期を迎えるイエスがこの世に生を受けた夜は、真実かどうかはともかく、とても静かで、温かいイメージ、質素な美しさに満ちています。始終思い悩み、いばらの道を歩み続けたキリストも、誕生の日は家族の愛につつまれ、動物や天使、羊飼いや三博士の祝福を受け幸福そうでした。
ヨーロッパを初めとするキリスト教国家では、このキリスト誕生の場面の人形をジオラマのように飾ります。「私もあのジオラマが欲しい!」と思いつづけていたものの、クリスチャンでもないのにせっせとそんなジオラマを飾るのはやりすぎなような気がして、カナダ滞在中もこの人形を買うのは思いとどまりました。
しかしクリスマス馬鹿として諦めきれなかたった私は、このクリスマス最強アイテムをなんとかして取り入れるべく、無宗教の分際で尊いイエス誕生のシーンを「デコレーション用」に描きました。バチがあたらないといいけど。



馬鹿だもーん。