2005年7月

役にたたない鼻


うちの犬は他の犬と比べると、バカみたいな勢いで臭いを嗅いでいるけれど、あまり臭いがわかっていないようです。
おもちゃを投げて遊んでいるとき、一端それを見失うと、もう見つけることができないのです。
アーニーのよだれでベトベトのおもちゃは犬に取ったら十分すぎるぐらいの臭いを放っていると思うのですが。
散歩のときもバキュームみたいにプッパブッパいいながら、道路の臭いを嗅いでいます。
ある日、いつものようにブッパブッパ夢中で嗅ぎながら歩いている最中、アーニーの鼻の進行路の先からややそそれた場所になんとクッキー1枚が丸々落ちていることに私は気づきました。わたしたちは既にそのクッキーにかなり近づいてきてしまったため、アーニーがそのクッキーに食らいつくのを防御するのはもう手遅れだと思いました。ところがアーニーはブッパブッパ言いながらそのクッキーを通り過ぎてきてしまいました。そんなバカな!食べ物という食べ物、ときには食べられないものまでもすべて飲み込んでしまうこの犬が、クッキーに興味を持たないはずがない!
きっとクッキーに気づかなかったのだと思います。
明らかに、彼の鼻は普通の犬並みの働きをしていないと思われます。
ただムヤミにブッパブッパ言わせて、鼻が磨り減るほど地面の臭いを嗅いで歩くのも、実は鼻が利かないからなのかもしれません。